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主人公はu15の少女たち。 主な内容はいじめ文学。このサイトはアダルトコンテンツを含みます。18歳以下はただちに退去してください。
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 『姉妹5』

 
「そう、そうやってキタナイお姉さんのココを舐めてお上げなさい」
「うぐぐぐ・・・・?」
 ブロンド女は自らの命令に素直に服する奈々を見て、満足そうに微笑んだ。
 奈留、奈々、折原姉妹は道ならぬ行為を強制されている。薄暗く、がらんとした広い部屋でレズ行為を強制されているのだ。より具体的に描写すると、ふたりは全裸にされた上に、一様にエナメル色に妖しく光るベルトで上半身を拘束されている。それらは腕、腰、臀部に食い込んでいる。物理の法則によって、押し出された皮膚が余計に飛び出ているところが痛々しい。だが、体型がそれぞれスリムなために、同年齢の少女が同じ格好を強制されたならば、さらにみっともなく皮下脂肪がそのかわいくない頭を出すところだろう。
 妹の奈々は、姉である奈留の性器に舌を伸ばしている。クリトリス、小陰脚、その他、性器を構成する秘肉をしたたかに舐められている。その内部から迸る液体は、けっして、奈々の唾液だけがその正体ではないだろう。
 両者の格好に違いを見出すとすれば、姉ある奈留の口には、その小作りで上品な唇には似つかわしくないほどに暴力的で巨大なさるぐつわ、現代的に言い換えればポールギャグが食い込んでいる、ということだ。ついでに言わせてもらえば、その小さくてかたちのいい顎には、彼女の柔らかで健康的な輝きを発する肌と対照的に、軍事的で暴力的な金属がはまり込んでいる。それらはピタゴラスが発見した数学の定理に従って、支点を要求し、少女に不自由を強制している。
 ポールギャグの穴から流れてくる唾液が糸をつくる。口との間から出てこないのは、よほど強く中に入り込んでいるからであろう。不自然に歪んだ口の周囲が痛々しい。
 もうひとつ、重大なことがある。それは、二人が平均をはるかに超える美少女姉妹だ、ということだ。
 ふたりは、ドミニクと名乗ったブロンドの外国人によって、このおぞましい行為を強制されている。彼女は、大腿を限界まで開かされてドミニクに赤ちゃんのように抱えられているわけだが、その姿勢のままで妹に性器を舐められている。
ピストルによって彼女が潜在的に持っている権力を証明されたために、最初は可愛らしく反抗していた奈々も、いまや完全に彼女の奴隷と化している。
 ブロンド女が顎で合図すると、奈留を誘拐したサングラス男がやってきて、入れ替わりに彼女を抱えた。
(ぃいやあ!お、男の人??!)
 女性の柔らかな手の感触とまったく違う、大人の男の手のそれに奈留は身の毛がよだつ思いを味あわされた。おそらく、その身体に触れた異性は父親だけだろう。それも、幼児のころのはなしだろう。いまや、年頃、いや、その年齢にはいまいち到達していないが、そのくらいの少女の身体を成人に達した男が抱いているのだ。
「ふふ、奈留ちゃん、彼が初めての男なの?ふふ」
「うぎぎぎぃい」
 まさか、うぶな少女とはいえ、こんなことで妊娠するなどと本気で信じているわけではない。だが、処女を失うという意味は、じっさいに処女膜をペニスによって破壊されるという、以上の意味を内包しているのだ。
 ブロンド女はそれを理解した上で、少女の柔らかだか一本芯の入った髪の毛を掻き揚げる。それは彼女の性格を暗示しているようで興味深いが、ドミニクの興味は他にある。
 それをよりわかりやすく自分の前に展示させるために、奈々の頬に顔を近づけるとキスをした。
「ぅむ?!ぐぐぐうぅぐぶぶ?!」
「ほら、やめない!」
 情け容赦なく、少女の耳を引っ張る。おびただしい涙とともに、少女は視界を奪われた口の中に鉄のバールを突っ込まれ、喉を経由して身体の奥までかきまぜられるような恐怖が、少女を襲う。
 仕方なく、再び、命じられた行為にいそしむ。
「かわいそうに、こんなに汚くてクサイものを舐めさせられるなんて、奈々ちゃんは我慢できないでしょう?」
 穏やかな物言いがおそろしい。さらに言えば、自分が命じているにもかかわらず、ドミニクは他人事のように描写するのだ。奈々はそのことが特におぞましいと感じた。
 一方、女の子として大切な部分を悪しざまに言われて、精神的なショックを受けていた。いや、ドミニクにそういわれたことよりも、それを否定しない奈々から受けるダメージの方がはるかに大きかった。
 なおも、妹は自分の性器を舐めづつける。 
 まったく抵抗を止めてしまった奈々に、ドミニクは物足らなさを感じたのか、口だけでなく行動によって彼女をいたぶり始めた。
「私は訊いているのよ?これは、奈々ちゃんが質問に答えないことに対する罰よ」
「ムぎぃいぃ!?」
 奈々の三つ編みをぐいと摑むと、無理やりに自分の方向に引き戻し、しかる後に、奈留の性器に強引に押し付けた。姉の粘液が顔中にへばりつく。このときは、ドミニクに対する根源的な恐怖よりも、生理的な嫌悪が勝った。
「き、汚いぃいいい!!」
「ふふ、アナタのここ、汚いって、奈留ちゃん」
「むぐぐぐむぐぐ・・・!?」
 ポールギャグによって完全に口の自由を奪われた奈留は、哀れなことに一言も抗議することができない。
 一方、妹である奈々は姉の性器によって言葉を奪われたのである。ドミニクは言った。
「そろそろ、退散するわね」
「・・・・・・」
「・・・・」
 二人は完全に無反応だった。まるで死体のように折り重なって身動きひとつしない。ブロンド女は長い髪を掻き揚げながら、サングラスの男に何やら命じていたが、二人の耳に届かない。その代りに入ってきたのはパトカーのサイレンだった。
 やっと、助かった。
 奈留にとって、普段はうるさくてたまらない雑音がこれほどまでにありがたく思えたことはない。だが、気になるのは奈々の態度だった。薄れる意識の中で、そればかり考えていた。しかし、意識が途絶する瞬間に割って入ってきたのは、ブロンド女の吐息と言葉だった。
「奈留ちゃん、また会いましょうね。会いたくなくても、あなたの方から来てくれるわよ、だって、この世界はあなたが知っている世界とはまったく違うのだもの・・・ふふ」
 金色の玉ねぎが割られたような笑声がやけに耳に焼き付いていた。自分が知っている世界とまったく違うとはどういうことだろうか?それは、奈々が自分を嫌っているという事実からも合致することのように思えた。
 逆に言えば、妹が自分を憎むはずがない、という彼女なりの原理が崩れることはなかった。なぜならば、ドミニクによればここは異世界だからである。
 意識の途絶は急に起こった。
 もしかしたら、これは死かと、そう思う以前に世界が桎梏の黒に閉ざされた。
 
 次に意識を取り戻したとき、視界に入ってきたのは温和な老人の顔だった。
「大丈夫かね?たしか、奈留さんだったか・・・」
 彼が白衣を着ていることから、医師に間違いないと思ったが、意識は別のところに言っていた。両親と奈々の泣き声が同時に聞こえたからだ。
 自分もあそこに行かなければならない。そして、大切な家族を安心させてあげなければならない。そう思って、上体を起こそうとした。だが、うまくいかない。全身がだるい。まるで鉛が全身の細胞に仕込まれているかのようだ。
 そんな少女にかけられた声は、老医師の声に比較するとあまりに冷たかった。耳が凍りつくくらいだった。
「そう、助かったのね」
「え?」
 一瞬、何が起こったのかわからなかった。妹である奈々を助けられなかったことを、姉として恥ずかしいと責めているのだろうか?日ごろから、いや、小さいころから姉であることを
強く自覚するように育てられてきたから、奈留はそう誤解したのである。
 しかし、どうもおかしい。だが、自分を納得させるためにもこちらから言葉を発すべきだと筋肉を動員させようとする。だが、うまくいかない。
 奈留は、愛する母親の声がした方に、状態をむかせようとする。しかし、帰ってきたはさらに冷たい言葉だった。
 老医師や看護婦が部屋から消えたことを確かめながら、「あなたの顔なんて、見たくないわ」と言ったのである。
 そして、驚くことに次に彼女の耳をつんざいたのは、奈々の怒声だった。
「あの人、自分が助かりたいばかりに、奈々なんてどうなってもいいって言ったのよ!!」
 あの人という単語のつながりが少女の耳に針を刺す。どうして、そんな風に言うの?もはや、反論する気すら消え失せようとしている。
「お前は本当にどうしようもない子だ」
 父親の低い声がしたが、そちらを振り向く気にもならない。だが、家族の冷たい仕打ちよりもさらにおそろしいことが彼女の心の中で起こっていた。
 自分はみんなに嫌われているんだ。いっそのこと、殺してくれたらよかったのに・・・そう思う自分がたしかに無意識の何処かで鼻歌を歌っている。
 そんなばかな。自分ですらが自分を弁護しなくなってどうなると言うのだろう?
 ここは、あのドミニクが言ったとおりに、自分がかつて知っているような世界とはまるで違う、いわば異界なのだろうか?
 本気で怖くなった。生命の危機すら覚えた。
 だが、少女は思考を逡巡させる自由すら与えられなかった。老医師が、あきらかに堅気ではない男性を数名ほど連れてきたからである。角ばった頭髪が視界に入ってきた瞬間に、奈留は、あのサングラス男を思い出した。しかし、よく見ると身長がかなり低いようだ。
 先頭を切って入ってきたその男性が、自分を刑事だと名乗って、ドラマでよくあるように警察手帳を示した。
 山村と名乗ったその男は、奈留を見つけるなり、両親や奈々ではなく、ロケーション的にはあきらかに妹の方が近かったにもかかわらず、彼女の方向に近づいてきた。いや、駆けだしてきたと描写した方が適当かもしれない。
 両親に儀礼的な挨拶もせずに奈留に直進してきた。そして、開口一番、「いったい、君たちに何が起こったんだい?」と声をかけてきた。その声があまりにも温和だったために、外見からかけ離れていたことも加味できるかもしれないが、思わず、声を上げて泣き出してしまった。
 久しぶりに人間的な扱いを受けたような気がした。老医師も優しかったが、微睡の中にいたためによく覚えていない。家族に冷や水をかけられた後だっただけに、この刑事が炬燵のように思えたのだ。
 

テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

『姉妹4』
 「奈々!奈々!」
 奈留は、必死に妹の名前を呼ぶ。しかしながら、本当に妹のことを思ってそうしているのか、はなはだ疑問だった。
泣き叫びながら、実は妹に抗議していたのである。どうして、自分にたいして疑念を含んだ視線を向けるのか?今まで、そんなことが皆無だったたけに、少女が受けたショックは計り知れなかった。
 そして、ついには、奈々は姉からそっぽを向いて、あさっての方向を睨み付けるに至っている。まるで、これまでの人生をすべて否定されたほどに思えた。
どれほど記憶を検索しようとも、このような顔は引っ掛かってこない。
涙ぐんでいるその眼からは哀しみでも辛さからでもなく、自分に対するただ怒りと憎しみだけが感じられる。
 ふいに視界が真っ暗になった。 
「ぐぎぎ・・・・!?」
「ちょっど、うるさいから黙っていてね、奈留ちゃん、妹さんの言い分を上げなさいな。じきに警察が来るから」
 なんということだろう、この凶悪な女は自分の行為を、あたかも小説の中で作者が語るように睥睨して言っているのだ、まったく罪の意識もみせずに・・。言い換えれば、即席俳優が素人芝居を楽しんでいるようにすら見える。
 奈留は、ふたたび、さるぐつわによって発語の機会を奪われた。
 それと入れ替わりに、奈々は口の戒めを解かれた。外されたポールギャグは、奈留のものとまったく同じ大きさだった。ねっとりとした唾液が糸を引く。金髪の美女は、それを奈留の顔に振りかけながら、芝居見物を決め込んだようだ。

  言語の自由を回復した妹は、ここぞとばかりに姉に食って掛かる。いままでため込んでいた怒りを放出するように、牙をむいた。
「あんたなんか、大嫌い!間違っても、お姉さんなんて思ってない!」
 ちょうど、満水のダムが堰を切られたように奈留を罵りはじめた。彼女の口角泡がまともに飛んでくる。
「そうなの?そんなに憎いの?」
「憎いなんてものじゃないわ、殺してやりたい!」
 どうしたら、あんなに優しい妹の顔がここまで恐ろしくなるのだろうか。まるで、ネコ科の肉食獣のように怒りと憎しみで表情が歪んでいる。それにしても、彼女は自分が置かれた状況がわかっているのだろうか?彼女も、自分と同じように誘拐されて、ここに連れてこられたのだろうか。その答えはドミニクの口から発せられた。
「奈留ちゃんが、言うのよ、どうしても妹を招待したいって」
「・・・・・!?」
 自分はそんなことはしていないと主張したいのだが、口の中に無理やりに詰め込まれたポールギャグは、いかに、口腔内の筋肉を動かそうとも微動だにしない。
 金髪の美女は奈留の意思を読み取ったかのように言った。
 「どうやら、奈々ちゃんが怒っているのは、べつのことのようよ」
「・・・!?」
 ドミニクの言葉は奈留の耳に入らない。妹にされたことがあまりにもショックなので、自室茫然としているのだ。脳内にあるニューロンに流れる電流が限界を超えたために、ショートしてしまったのだろう。
 「こんなに嫌いな、お姉さんだけど、ぜひともあなたにしてほしいことあるのよ」
「・・・!?」
 今度は奈々が驚愕する番だった。ドミニクが言ったことは、とうてい、彼女が受け入れられることではなかったからだ。
 ドミニクは、少女の膣に食い込んだベルトを外すと、嫌がる奈留を抱きしめながら言う。
「お姉さんの、ココをキレイにしてあげてほしいの、この子ったら、赤ちゃんみたいにおしっこを漏らしちゃったからね・・・・ふふ」
「むぐぐ・・・」
 ドミニクの指が、奈留の性器にめり込んだ。最初は、一番長い中指から、そして、薬指、人差し指、小指、という順番に少女の膣を蹂躙する。
 「どう?お姉さんのココ」
「キ、気持ち悪い・・・」
「ムゲェェェ?!」
 無機質な喘ぎ声をあげる奈留。
「よほど、かわいい妹さんに恥ずかしいところを見られるのが答えるのね、けど、本当はうれしいんでしょ?」
 ちょうど、Mの字に大腿を広げられた奈留は、妹の前に、女性のすべてを展示している。奈留は、拘束具によって自由を奪われているのだが、さるぐつわを噛まされていることによって精神の自由さえ亡き者にされているのだ。ドミニクや奈々の誹謗に対して抗弁できない、そのことはイコール、魂の牢獄に入れられたも同じなのである。
 「さあ、ココをお舐めなさい」
「いや、こんな汚いものを舐めるなんて、いやあ!絶対にいや、死んでもいやよ」
「死んでもいやだって、ふふ、奈留ちゃんも嫌われたものね、でも・・・」
 奈留の耳にキスすると、妹の方を向いた。
「これがどういう意味を持つのか、わかるわよね、奈々ちゃん?そうね、あなたは死んでおいやだって言ったわね。だったら、死んでみる?」
「・・・・!?」
 
  いったい、何処に隠していたのだろう、ドミニクが妹に向けたものはピストルだった。それがあまりも少女にとってなじみのない物のために、おもちゃにしか見えない。だが、美女の顔は真剣だった。こんな顔を見たことがなかった。殺意、というのだろうか。映画やドラマのなかでしか出くわせない、恐ろしい顔を目の当たりにしている。
 それがあまりに美しいだけに、そして、彼女の言葉が穏やかなだけに、余計に、ふたりの少女を戦慄させたのだった。
 だが、奈留は違った。かわいい妹を傷つけるものは許せない。ドミニクが自分から離れて、両足が自由になったことをいいことに、彼女に向って飛びついた。自らの頭を武器にして、妹に向いているピストルを飛ばそうと考えたのである。
 だが、目方にして、長身であるドミニクの三分の二ほどしかない奈留に、それも下半身以外の自由を奪われてしまった彼女にそのような芸当が可能なわけがない。
「・・・?!」
 奈留の咄嗟の行動を、奈々は否定することによって精神の均衡を保っているようだ。少女は、大活劇が目の前で起こったにもかかわらず、何食わぬ顔であさっての方向を見つめている。すくなくとも、表面上は冷静さを顔の表面に塗装することが可能だったようだ。
「むぐぐぐぐぐぐ!?」
 奈留は、そっけない妹を背にして、動かない口をひっしに動かして構音しようとしている。その仕草は、水中からいきなり引っ張り出されて呼吸を奪われた魚を彷彿とさせる。だが、いかに外見が滑稽であろうとも、本人は本気なのだ。
 ドミニクは、すでに奈留を相手にしようとは思っていないようで、戦く奈々の方向へと歩みを進める。一方、姉は、妹を必死に守ろうとドミニクの足首に噛みつこうとした。だが、さるぐつわを噛まされて開けることも叶わない口が、どうして、そんなことが可能だろうか、あえなく、彼女の妄想だけのなかでそれは達成された。
 すぐに、それは妄想だと思い知ったときには、少女の頭はハイヒールによって踏みつけられていた。
 そのあまりにひどい光景に奈々が動かされないはずがなかった。
「お、お姉・・・・く!?」
 「奈々・・・・?」
 姉は、その言葉だけで十分だった。だが、言葉を飲み込んだ妹は、ふたたび、あさっての方向に目を背ける。そこには、凝視しようと決め込んたシャガールの、おそらく複製画であろうが素人にすぎない彼女には判断がつかない、その絵の中で花嫁を抱きしめて飛ぶ青年に視線を固定しようとした。
 「ふふ、奈々ちゃん、それは本物よ。有名な作品とは別規格で彼が描いた作品で、それほど知られていないの」
 少女は、ぎょっとした顔を見せた。心を読まれた?と数秒ほどは、しかし、可愛らしい顔を出目金にしたものの、すぐに偶然だと高をくくった。
 「そんなことはどうでもいいわ、さあ、するの?しないの?それとも、これが偽物だと思っているわけね、じゃあ試してあげる」
 ドミニクは、シャガールの下に置かれた石膏像に向けて弾丸を発射させた。すると、耳をつんざく轟音が少女たちを襲った。残念ながら、両手は背中に固定されているために耳を覆うことができない。
 「ぁ・・ああああ・・・ぁ」
 もはや、開けた口を再び閉めることができなくなってしまった。
 「どうなの?」
「ひ・・・・」
 円らな瞳を不自然なかたちに歪めて、奈々は姉の方向へと向かった。
 「アレ?奈々ちゃんは、死んでもよかったんじゃないの?それほどまでに、お姉さんがキライじゃなかったの?」
 もはや、反論する気力もなくなったようだ。少女は、姉の股間へと顔を近づけていく。
「ほら、逃げないの、奈留ちゃん・・・せっかく、妹さんがキレイにしてくれるのよ、あなたの汚くてクサイココをね」
 「あぎぃぃぃ!?」
 ドミニクは、なんとか、恥辱から逃れようとする少女を捕まえると、彼女に大腿を開かせて妹の口元に性器を展示させた。そして、舐めやすいように小陰脚を開く。
「むげぃぃぃぃ!!?」
くちゅくちゅと、粘液がかき回される音が薄闇に奏でられる。
「ふぐ・・ふぐ・・ふぐ・・・ぐ!?」
 少女がかまされているポールギャグの穴からは、彼女が身体をぴくんとさせるのと同時に、唾液が迸る。少女はそれにさえ気づかないようだ。身体を襲う官能に驚いているのだ。性器を舐められるという、これまでに味わったことのない感覚に、どのような態度をしめしたらいいのか、精神的に、そして、身体的に、奈留は戸惑っているのだ。
 「このちょびんと飛び出たところがあるでしょう?ここをしっかり舐めてあげなさい」
「むいいい!?」
 ある程度の性知識のある奈留は、それが陰核であることを知っている。そして、それが弄られると、とんでもない、わけのわからない感覚を連れてくることも、だ。
 (何?!)
 
 少女は、ふたたび、既視感が自分を襲っていることに気づいた。学校、そうだ、大好きなはずの場所で、このような体験を強制的にさせられている・・・そのような映像だった。
 だが、経験したことのない官能に襲われている今となっては、それに対して反論する気力があろうはずがない。
 それを引き起こしているのが、かわいい妹だという事実が相まって、官能はさらに二乗、三乗となって、少女を八つ裂きにしようとしている。

テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

 『姉妹 3』


  自らの排泄物によって下半身を濡らしてしまった奈留は、羞恥心と汚物に対する汚辱感で頭の中が真っ白になっている。さらに、温度を失った尿は、氷の冷たさを親に対して感じさせ、それがいっそう少女に羞恥心を強く感じさせる。
  口惜しいことだが、その耐えがたい状況から自分を解放させてくれるのは、このプラチナブロンドの外人しかいないようだった。
 奈留は、彼女に訴えようとするが、あいにくとその呼び名を知らないのだ。
 「あー」
 「何かしら?奈留ちゃん?」
 「・・・・・・」
「そうだったわ、私の呼び名を教えていなかったわね」
 しばらくの間、意識を何処かに飛ばしているのか、俯いて美貌を陰に隠れさせた後に、再び口を開いた。
「そうねえ、ドミニクというのはどうかしら?」
「・・?ド、ドミニク?」
「さまをつけるのよ、お嬢ちゃん、あなた奴隷でしょう?忘れたの?」
「ぐぃぃぃ!?」
  まったく、躊躇くことなく少女の背中を踏みつけた。ハイヒールのかかとが白い肌に食い込む。白人のそれと性質の違う真珠の白に、ドミニクは微笑を浮かべる。
「ほら、正しくお呼びなさい」
「ド、ドミニクさま・・・・」
 おびただしく流れる涙で視界が崩れ去る。だが、どうしたことだろう。このように扱われることが自分にとって不自然ではないような気がするのだ。しかし、よく考えてみればそれはおかしいことだ。少女にこのような仕打ちをする人間は世界の何処にも生息していないはずなのだ。
 両親に手を挙げられたことはほとんどない。なかんずくあったとしても、他人を侮辱するか、あるいは、自分というものを粗末に扱ったときだ。中でも後者の場合、その怒り方は尋常ではない。あの優しげな両親が変貌を遂げる瞬間である。だが、それは愛情の裏返しだとわかるかたちで怒るから、間違ってもDVをされたなどという記憶の残り方はしない。
 それに学校でも奈留は友人というものに苦労したことがない。とびきりの人気者というほどではないものの、常に自分の味方といえる人間に事欠くがなかった。たしかに、彼女を好く人、嫌う人の差は激しかったが、後者から受けるダメージよりも、前者から受ける恩恵の方がよほど多かったのである。
 そんな少女がどうして、今のような状況を耐えられるだろうか。
 改めて、ドミニク、と躊躇いがちに名乗った女性の顔を仰ぎ見る。そのあまりにも非現実的な美しさが、奈留に、もしかしたら、今、彼女が置かれている状況がすべて夢ではないだろうかと、思わせることを加速させている。
「だけどね、奈留ちゃん、もしかしたら、あなたのそんな記憶こそが夢かもしれないでしょう?あくまでもこちらが現実でね」
「え?!・・・・そ、そんなっ?!」
「そんな目で人を見るものではなくてよ?」
 この人は本当に人間なのか?第三階梯の人間という、SFの世界を乗り越えて、少女はドミニクを人ならぬ存在へと格上げしてしまっている。そう考えた方が、自己に起こった状況を自分に納得させることが可能だからかもしれない。
 あなたは誰?という問いは、必然的に、自分は誰という?命題を引き出す。
 記憶の中で自分に笑いかけている友人たちは、夢にすぎないということか?
「そんなに友達、友達っていうなら、名前を挙げてごらんなさい。できないでしょう?」
 「・・・・!?」
 ドミニクが顔を近づけると、プラチナブロンドの髪が固有の意思を持った生き物のように、奈留にまとわりつく。彼女の吐息がかかるほどに接近している。どういうことだろう?心臓がドキドキするが、それは恐怖故ではない。この高まりは、あきらかに・・・・そんなばかな!と少女は負けん気の強さでドミニクを睨み付けた。
 だが、すぐに目力が緩んでいくのがわかる。どうしたことだろう?奈留は、自分の中に理解しがたい感情が芽吹くのを感じた。彼女に抱きしめてほしい。誰にも愛されない自分を慰めてほしい。
 だ、誰にも愛されない?そんなことない!自分を大切に思ってくれる家族も友人も、自分を心配しているに決まっている。いまごろ、警察が動いているだろうから、救われるのは時間の問題にちがいない。
「警察が動いていることは事実よ」
「なら、逃げなくていいの?」
 すでに、奈留の心がドミニクに読まれていることに、何の不自然さを感じなくなった。口のまわりが異様にだるい、喋るために口を動かすことすらめんどうくさい。だから、言葉を発さなくても意図を読んでくれることは、少女にとってありがたいのだ。
 「心配してくれるんだ?」
「・・・・・!?」
 そんなはずがないでしょう?と言いたかった。心が読めるのにそんなこともわからないのか、という気持ちが強い。しかし、一方で自分がひと肌を異常に求めていることがわかる。あまりにも寂しい。
 きっと、それはこの異常な状況が、赤ちゃん返りのようなことをさせているにちがいない。
 きっと、家族や友人たちが・・・。
「だったら、友達の名前をあげてごらんなさいって」
「ひ?!」
 ふいに身体を抱き寄せられて、奈留は悲鳴を上げた。
「や、やめて、やめてくだ・・ううう・・・」
 突如として唇を奪われた。なんということだろう、ファーストキスを、こんなに美しい人とはいえ、同性に奪われるなどと、自分にそんな趣味があるわけがない。もしも、あったらとしたら天にも昇る心持だろうか?
 いや、ちがうだろう?こんなふうに動物のように縛られて、自由意思もなく好き放題にされた挙句に強制的に接吻させられるなどと・・・・、奈留は、こんなことを考えながら、何か、高級な酒に酔うような気持ちになっていた。
 そんな時に流れる涙は、まったく理解不能な味がする。
「ぁあ・・ぁあ・・あああ・・・」
 いつしか、ドミニクの舌は唇から移動して少女の喉元に吸い付いていた。真珠の肌が、彼女の唾液によってさらに妖しい輝きを増していく。さらに、鎖骨、胸骨、エナメルに輝くベルトによっていびつなかたちに歪められた胸に近づく。
「ぁあっぐう・・・!?」
 乳首に、ドミニクの唇が吸い付くと、少女はすっとんきょうな声をあげた。自分の身体に起きたことが信じられないのである。何か、真っ赤な両生類のような小さい動物が、身体の中で暴れているような気がする。
 「やーあぁぁあ」
 ドミニクの舌は、さらに下降していく。臍、下腹部、そして、つにいに、少女のもっとも恥ずかしい場所へと向かっていった。
「ぃああいや、そこは、いやあああぁあぁあ!?」
 小陰脚、クリトリス・・・・ありとあらゆる、性器の構造物を支配していく。
「ふふ、そんなに気持ちいの?」
「そ、そんなことない!や、やめて!いやいや!」
「オナニーとか、もう経験しているんでしょ?毎晩、これしないと眠れないくらいに淫乱なのは、わかっているのよ、見てみればわかるわ。こんなに男のモノを要求してるんだもの」
「そ、そんなことない!!」
 ドミニクの言っていることが理解できる年齢になっているだけに、少女は顔を赤らめた。
「人に見られるのも、うれしいでしょう?奈留ちゃんは、私は知っているのよ?」
「・・・!?」
 顔をしかめると、ドミニクの双眸がきつくなった。
 「普段のあなたを知っているから、そういうのよ、私は」
 いったい、普段の自分の何を見てそんなことをいうのだろう?奈留は不思議でたまらなかったが、性器をさらにまさぐられておもちゃにされる中で、何か、それも嘘ではないような気がして、さらに羞恥心が刺激されるのだった。
 すべてが終わった後に、奈留はよだれを垂らして、頂点に達していた。
「ぁはあ・・はっぁ・・・ぁああ・・・」
「ほら、赤ちゃんじゃないんだから、よだれを拭いてあげる。こんなにいやらしいのに・・・ふふ」
「ぃいやあ・・ぃやああ・・・」
 不快な既視感が襲ってきて、少女を打ちのめす。自分はこんなことをされたことなんて、一度もない。性器を人に見られたことなんて、おそらく、経験にないことだ。おそらくと、カッコウつきなのは、自分が赤ん坊の時におむつを替えたことあるような人間は、きっと、視たことがあるにちがいない。しかし、題名も思い出したくない、奈留が間違って読んだ小説のように、その中では大学生が女の赤ちゃんを誘拐してきて、彼女の性器を舐めるシーンがあったのだ、よほどのヘンタイでなければ、単なる裂け目を性器だと認識することもないし、視られている方はまったく記憶にないのだ。
 
「奈留ちゃんは、露出狂の変態みたいだけど、そんな姿をいちばん見せたい人を連れてきたわ」
「・・・え?!」
 咄嗟に言われると、ふいに指が鳴らされる音がした。
「な、奈々!!?」
 なんと、奈留の視界に入ってきたのは、この世でもっとも可愛らしい妹だった。まだ、小学生の彼女は、奈留のように全裸にされた挙句に、全身をエナメルに光るベルトで拘束されている。その上に、小さな口は限界まで開けられている。見るところ、姉よりもずっと大きなさるぐつわを嵌められているようだ。
「あなたと違って、ほんとうにおとなしい子なのね、外見も、性質上も、だけど、あなたに対する感情だけは違うようよ」
「私に・・・・!?」
 全幅の信頼を自分に預けているはずだ・・・いや、そんなことよりも・・奈々!
「お、お願いだから、奈々を助けて!なんでもします!奴隷でもなんでもいいです!私は返さなくてもいいから、妹だけは!!」
 自由にならない身体を芋虫のように歪めて、少女はドミニクにすがる。しかし、まったく意に介さないと言う風に、彼女は立ち上がると、少女の小さな顎を無理やりに奈々の方向に向ける。
 姉と違って、本当におとなしげな表情をしている。だが、姉に気づくと大きな瞳を疑念に歪めた。
 奈々、どうして、そんな顔をするの?きっと、ひどい目にあわされたのね?かわいそうに!
「ちがうわよ、奈々ちゃんは、あなたが虫唾が走るくらいに大嫌いなのよ」
「そ、そんなことない!!」
 「ふふ、そうかしら?あなたを見る、妹さんの目を見てごらんなさい」
 美女が顎をかすかに動かすと、奈々を連れてきた男、なんと、奈留を捕縛したあのサングラスの大男だ、彼は軽々と妹を持ち上げた。
 しかし、その可愛らしい顔は恐怖に歪むどころか、姉をひたすらに疑念と憎しみを含んだ視線を送ってくる。
 かつて、妹にそんな目で見られたことはいちどもなかった。それなのに、どうして・・・奈留ができることは絶句することだけだ。
 

テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

『姉妹2』



 折原奈留は、鏡に映る自分の姿を改めて凝視している。痛いほど食い込んだ黒光りするベルトが、今、彼女を包んでいる、いや、唯一の衣服だ。
初夏とはいえ、まだ、水着姿では肌寒い気候である。暖房がまったくない、がらんとした部屋で、少女は白妙の肌に粟粒を作りながら震えている。しかし、それは寒気のためだけではないだろう。まだ、14歳の少女が、なんといっても家族から引き離されてこんな場よに監禁されて縛られているのだ。恐怖を感じない方がおかしい。
かなり肉厚のベルトは皮膚に食い込んで身体をいびつなものにしている。これ以上、縛られ続けたら、内出血を起こしてしまいそうだ。
 しかし、何と言っても異様なのは、少女の顔だろう。客観的に見ても、彼女の自己評価によってもかなりの美貌がさるぐつわで歪んでいる。ゴルフボール大のゴムが、ポールギャグという立派な名称があるのだが、奈留が知るはすがない、小さな口に食い込んでヨダレを垂れ流させている。それだけでなく、あどけない両頬には鉄輪が食い込み、頭を頂点として三角形をベルトが描き、頭部を拘禁している。まるで鉄仮面をつけられた少女を思い起こさせる。
 そんな少女を背後から肩を抱いているのは、プラチナブロンドの美女である。奈留は、本当に美しい人というものを、生まれてはじめて見たような気がした。だが、そのような感動を与えた人間が、命を削るような恐怖と恥辱をふるまっているのだ。
 脳内が破裂しそうだ。
 おもむろに、少女の口に手が伸びて、さるぐつわが外された。
「うぐー!?」
 奈留のヨダレが糸を引く。ピアニストのように長く気品に満ちた指で、それをこねくり回すとにおいを嗅ぐ。少女にわかるようにわざと、整った鼻梁をひくひくさせる。もしも、彼女が知っている人間ならだれでもおなじことをすれば、それは奈留自身も含まれるのだが、下品以外の何ものにも見えないだろう。しかしながら、彼女はさながら調香師のようで、あんな美しい人に自分の唾液なぞ汚いものを嗅がせることに罪悪感すら覚えた。
 
 しばらくすると、自分をこんな境遇に落とした彼女に対する怒りが、ふつふつと浮かび上がってきた。
「あ、あなたはだれ?どうして?私を?はやく、家に帰して!」
「奈留ちゃんの家には誰もいないのに?」
「そんなはずない!!」
 激しく否定する美少女だが、なぜか、自分の考えに自信が持てない。たしかに、あの家は空だった。家族がいない家など、単なる入れ物にすぎない。
 たしか、あのサングラス男は、「家のローンはすでに返された」とかわけのわからないことを言っていたが、あれはどういうことなのだろう?ふつう、住宅ローンとはサラリーマンが一生かかって払いきるものではないのか、いかに折原家の主人が高給取りだと言っても、三十代半ばで払いきるなどとても不可能だ。
 奈留は、見えざる手が動いているような気がして、恐怖を覚えた。ただで払ってくれる奇特な人間がいるわけがない。宝くじが当たったなどという話は聞かない。それとも、この前の年末ジャンボで一等を当てたのだろうか?子供たちには隠していた、ということはありえるだろうか。
 少女は、なんとしても現実的な思考をすることで、今、彼女が置かれている、あまりにもファンタジックな状況からの逃避を試みたのだ。これは夢にちがいない。それにしても、夢とは不思議なものだ。知らない外国人の女優をキャストに使うのだから、無意識の働きとはものすごい。心理学に興味がある奈留は、年齢に似合わないくらいにこの手の知識に強い。
 だが、ブロンド女は少女にそんな呑気なことを許すはずがない。すぐに、自分の城へと無理やりに連行した。
「残念ながら、私は女優じゃないのよ。演技の才能はないわね」
「な・・・・!?」
 エスパーかと奈留は驚きのあまり動かぬ身体をのけ反らせた。
「うぎぃい」
 そのために、身体や股間に革ベルトが食い込む。
「まあ、こんなところまえヨダレを垂らして・・・・」
 奈留は、何処かで聞いたセリフだと思ったが、何処でのことかわからない。まるで、夢での出来事のようだ。だが、よく考えるとこれと似たような光景にでくわしたことがある。女が調香師のように見えた、あの瞬間のことだ。彼女が、少女のヨダレのにおいを嗅いだ。
「うううううん!いや、ぃいやあああああ!!」
 女の指が、奈留の思考を中止させた。少女の未発達な性器に食い込み、陰核や小陰脚をむにゅむにゅと揉み始めたのだ。
「もしかして、ココが奈留ちゃんのお口かしら?ヨダレがいっぱい出てくるわよ」
「いいあ、いやや!お、お願いだから・・アウウアウア・・・ゆるして!!ぅあ!」
 激しく、顔を振りながらいやいやをする。自慰とはまったく違う刺激に、少女は顔を真っ赤にして粟粒のような汗を額に浮かび上がらせる。自分でするのと違うのは、予期しない刺激、ということだ。自慰ならば、必然的に自分が行った刺激がどのような結果を生むのか予想がつく。意思とは逆に行われる、身体をいいように弄ばれることに官能とともに、恐怖心が脳下垂体に広がる。
 しかしながら、また、既視感を覚えた。
 まさか、こんな体験をしたことがあるはずがない。奈留が困惑したのは、同時に脳裏に滑り込んできた映像が通いなれた学校だったからだ。
 だが、困惑は、強制された絶頂とともに打ち消されてしまった。
「ぐぐぐぐああああぐうぐ・・・!」
「お、お願い・・体が、痛い・・」
「私にどうしてほしいの?お嬢ちゃんは?」
 
 そっと、髪を撫でられると、奈留は思わず涙ぐんだ。幼いころに母親によく撫でてもらったことを思い出す。いまでも、冗談めいてそうされることはあるが、恥ずかしがって表向きは拒絶するかたちとなってしまう。このような状況になってしまうと、そんなことすらが後悔される材料になる。
「ベルトが食い込んで痛い・・・・」
「ちゃんと、頼みなさい」
「お、お願いですから、ベルトをはずしてください」
促されて、やっとのことで戒めから解放されることを切望した少女だが、そう簡単には事実現しそうにない。
「残念ながら、それは難しい相談ね」
「え?」
「あなたは奴隷だから」
「そんな・・・・・」
「反抗的な目ね、まだ、自分が人間だと信じているの?」
「わ、私はふつうの女の子です!」
 たとえ、縛られていなくても、身体の大きさから彼女にかなうとは思えない。それが、手足を縛られてだるまにされて、完全に自由を奪われているのだ。だが、負けん気の強い彼女の性格は簡単に黙っていられないのだ。
 それに、彼女から言われた台詞に紛れ込んだ、ある単語が少女の頭の中を巡っている。
「奴隷」
 いつのことかわからないが、ある場所で、奈留は常にそういわれ続けていたようだ気がする。しかし、どんなに記憶を検索しても、そんなひどい体験を思い出すことができない。もしかして、前世のことだろうかと、ちょうど、少女が定期的に読んでいる少女小説の内容を思い出した。
 「奈留ちゃん、妹さん、確か奈々ちゃんと同じ学校よね」
「え?奈々?まさか、こ・・ここに・?!」
 女の美貌を仰ぎ見る。
 「ふふ、あなたの目を見ていたら、簡単にわかちゃったわ。相当、妹さんのことがかわいいのね」
「し、質問に答えて!奈々はここにいるの?!」
「もし、そうだと言ったら・・?」
「そ、そんな・・・・・」
「あなたの想像に任せるわ、いるのか、いないのか?」
「じゃあ、両親のことは?たしか、あなたの部下が家のローンは全部、支払われたとか・・・・」
 ブロンド女は、奈留の顔を摑んで引きよせた。
「そう、そんなことを言っていたの?なら、妹さんがここにいてもおかしくないわね」
「お、お願い、妹には何もしないで・・・」
「ご両親は?」
 「・・・・?!」

 勝気な美少女も、一家ごと誘拐したと暗示する言い方に何も言えなくなった。
「ふふ、勝手に決めつけないでね、私が誘拐したなんて一言も言っていないわよ」
「・・・・どっちなんです!?」」
「さあ、想像にまかせると言ったはずよ」
「ひ!?」
 ブロンド女が手を離すと、自分の身体を支える手段がない奈留は、ぶざまに転がるしかない。その衝撃で、全身と、そして、女の子として大事な部分が刺激を受けることになる。性器の内部に食い込んだベルトは、小陰脚やクリトリス、尿道、といった部位を刺激する。
「ァウアア・・あいい・・・・いやひひぃいいいいいやあああああぁあぁっぁあっぁ!!」
いったい、以前にトイレに行ったのはいつのことだろう。だから、かなりの量の尿が膀胱に貯蔵していたのである。それが奈留が身体を制御することができなくなると同時に、対
外へと排泄されはじめた。
「ぃいやああ・・・」
 尿意が解消されたことの快感と、羞恥心が、それに知り始めた官能が、ぜんぶ、一緒くたになって、奈留の複雑な表情を形作る。それを見ると、女は聖母のような微笑を浮かべた。
「奈留ちゃん、かわいいわ・・ふふ」
 実際に、じゃあじゃあと甚大な音がしたわけではない。だが、確かに少女はガラガラヘビが発するような音を聞いたのである。それは、敏感になっていた羞恥心がそうなったのかもしれない。尿のおぞましい温かさも相まって、少女を屈辱のどん底へと落とし込んだ。
 だが、それ以上に少女を戦慄させていたのは、これと同じような体験をしたことを思い出したからだ。「奴隷」と言われた記憶と酷似している。それは同一空間での出来事かもしれない。
 すると、奈留は、「奴隷」と罵られつつ、おもらしをさせられた体験をしたことがある、ということだろうか。
 そんなことがいつ、彼女の身体に起こったのか、どう考えてもわからない。

 尿は外気に触れると急激に温度を失い、かえって、少女の身体から体温を失わせる。それがさらなるおぞましさを呼ぶ。
 中学生の少女は泣き続ける以外に、自分がすることをみつけられずにいた。
 いったい、奈々は、そして、両親はどうなったというのだろうか?
 

 

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『姉妹』
 学校から帰宅した奈留は、家の様子がおかしいことに気づいた。第一に、二階のベランダにあるべきものがない。
 洗濯物、布団。
 通常ならば、それらが少女の帰宅を歓迎してくれるはずだった。だが。物干し竿の銀色は、文句ありげに陽光にきらめいているもの、肝心のものがまったくないのだ。
何か、家屋が空っぽになったような気がして、玄関に走る。
「え?鍵が?」
 専業主婦の母親は買い物にでも行っているのだろうか?いや、奈留が帰宅するころには、すでに終えてしまっているはずだ、夕食の準備前のひと時をテレビの前で過ごしているはずだ。初夏とはいえ、洗濯物はそろそろ入れ時だ。既にしまったのだろうか。
 それにしてもおかしい。感受性が人よりも恵まれている、というよりは過剰な奈留は、ただならぬ胸騒ぎを我が家に感じながらも、一つしたの妹の名を呼ぶのと同時に勇気を振り絞ってドアノブをまわそうとする。
「美奈!美奈!」
セブンイレブンのあたりで、彼の背中を見かけたのだ。もしも寄り道をしていなければ、すでに帰宅しているはず。
 可愛らしい妹のイメージが脳裏を駆け抜けた、その瞬間に、男のものと思われる、太い声が少女の背中を突き刺した。
「折原奈留さんだね?」
「え?」
 思わず振り返るとサングラスの男性が自分を睨みつけている。20代後半から、40歳ぐらいだろうか、それならば年齢不詳と言った方がより適当だろう。おそらく。180㎝はくだらないだろう。筋肉が発達していることがスーツの上からもわかる。彼があまりにも長身のために彼の背後に数人の同業者がいることに、すぐには気づくことができなかった。
 サングラスとは、人間の感情を隠す役割を隠匿するものだ。だから、気が小さい人間が愛用するきらいがある。
だが、この男の場合、それらを超越してあきらかに堅気でない空気を醸し出している。もしかして、母親のおなかから排泄された時も、サングラスを着用していたのではないか。そう思わせる何かが、彼から発散されているのだ。
 喪服としか見えないほどに黒いスーツが、より、いっそう、少女に恐怖心を抱かせる。

 奈留は、どれほど控えめに言っても、奈留は、かなりの美少女である。やや釣り目がちな瞳が、つんととがった小さな鼻梁と合い間って、特徴的な顔を作り出している。美形なのに個性があるというのは、かなり希少な存在だろう。
 サングラス男は、一歩近づくと、少女に語りかける、いや、宣告したと表現した方が出適当だろう。
「ご両親はもういないよ」
父親はまだ会社にいるはず。だが、母親は、ちがう。
スーツの中に隠れた猛獣が畳み掛ける。
「この家のローンはすでに支払われた」
「・・・・」
 いったい、この人は何を言っているのだろう?ロボットのような男に恐怖を感じて、後ずさると、背中をしたたかにドアに打ち付けた。むなしい音が木霊する。
「この家の所有権は、すでに、御両親にはない。だから、新しい所有者の元に、あなたは行かなければならない」
 まるで英語の逐語訳のような、サングラス男の言いように、奈留は苛立った。
「なんなのよ!
 負けん気の強さは、友人だけでなく、大人にも向けられる。しかし、この時は相手が悪かった。第二声を発するまえに右腕を背中に回してねじられ、口を分厚い手で押さえられていた。そして、黒塗りの大きな車に押し込められた。
 手の平にはハンカチのようなものが握られていた。それには、薬が染み込まれていたのだろう。
「ママ、パパ、美奈・・・」
 信頼する家族の名前を呼ぶと、少女は意識をしだいに失っていった。


 意識を取り戻した奈留は、すぐさま手足のありかを確かめようとした。なんとなれば、凶悪なサメに四股を食いちぎられる夢を見たからだった。だが、それはできない相談だった。思わず、ぎょっとなったがうめき声をあげることすらできない、奈留は、全身を縛られた上に、さるぐつわをかまされていた。
 だが、夢から覚めたとはいえ、すぐには自分の状態を認識できない。彼女は寝かされているようだった。硬い床、とても冷たいことからすると、カーペットやじゅうたんではなさそうだ。
「ムグ・・・」
 この状態から少しでも解き放たれとウと、身体を動かそうとした。その瞬間に、股間に何かが食い込んだ。痛みとも快感ともつかない感覚が少女を襲う。なんということだろう、少女は濡れていた。失禁していないことは、あきらかだった。14歳になる少女は自慰をすでに体験していたから、自分の身体に何が起こっているのか、即座に理解した。
「いや・・・・ぁ」
 鏡を目の前にしているわけでもない上に、かなり薄暗く、部屋の状態がほとんどわからないほどにもかかわらず、少女は自分の顔が真鯛のようになっていることに気づいた。顔が火照って、やけどしそうだ。羞恥心は、少女に落涙を強制した。
 いや、少女の鋭敏な感覚は、彼女をさらなる深い穴へと放り込んだ。
 覚醒しつつある意識によって、少女は全裸であることがわかってきたのである。とたんに顔が赤らむ。服を脱がして自分をこんな恰好をさせたのは、あのサングラスの男だちだろうか。それは、イコール、局所を見られたということを意味しないか、よもや、触れられた、ということはあるだろうか?もしも、そんなことが事実ならば、もう生きていけない。
 自慰を経験しているということすら、友人に言うことはおろか、そういう事実を鏡に映る自分に対してすら認められないのだ。好奇心と気持ちよさから、それを定期的に行ってしまうことを恥じていた。
 そんな少女が、なにもかもすべてを奪われて意思とは逆方向に、こんなところに監禁されている。はやく、家に帰りたい。明日までにやらないといけない宿題があるのだ。彼女は成績が優秀なために、それを目当てに頼ってくるクラスメートが後を絶たない。
 それにしても、ここは何処なのか。さらに身体を動かそうとするが、芋虫のように這うことすらできない。少しでも動けば股間を刺激することになる。言い方を替えれば、自慰をやっているような気がする。
 それが気持ちいいだけに、少女の頭の中は羞恥心と罪悪感から真っ白になった。
 耳をつんざく女性の声が、奈留から思考力を完全に奪った。おもわず、顔を上げると同時に何百もの太陽が輝いた。
 それが電燈だと気づいたときには、この部屋が予想をはるかに超えて広いことが記憶に上書きされていた。なんという広さだろう。折原家も、中産階級においては上位に位置する家庭である。父親はサラリーマンとしては高給取りであるし、家も平均からすればかなり広い方で、友人たちをうらやましがらせたものだ。
 それが、この広大さはなんだろう。まるで、ホテルのロビーではないか。この部屋だけで、奈留の家がみっつぐらいは優に入ってしまいそうだ。
 いや、今はそんなことに貴重なブドウ糖を使っているときではなかった。女性の声だ。まるでオペラ歌手のように美しい、朗々としていた。
 はたして、彼女は何と言ったのだろう?
 まるで、カメのように首を伸ばして、声がした方を向くと、それはそれは美しい女性が立っていた。身長は170㎝をはるかに超えるだろう。あきらかに日本人ではない。プラチナブロンドや堀の深い貌がそう歌っているのではない。日本人の長身というものは、どうしても、骨格の上から不自然さを否めない。だが、彼女は、完璧にバランスが整っているのだ。
 人間ですらないと表現するほどに、彼女の美しさは非現実的だった。
 そんな彼女から流暢な太陽国語が迸ったのには、奈留は心臓が微塵になる気分を味あわされた。
「あら、私が太陽国の言葉をしゃべるのが不思議?」
「ムグ・・・むぐぐ!?」
 思わず、身体をのけぞらせる。女性から発されるオーラーのようなものが、あまりにも強烈すぎて、少女を戦慄させた。テレビや映画でしかお目にかかれないスター、それも外国人だ、彼らや彼女らからは、そのような雰囲気が漂っているのだな、と奈留は心の何処かに呑気な部分を温存していた。
 だが、そんな余裕を消滅させてしまいそうな出来事が、中学生の女の子を襲った。
「ぁあアアぎゅぐう!?」
「なんて、声を出すのかしら?少し、触っただけでしょう?それとも人間、いや、太陽黒人というのはこんなに敏感なのかしら?」
 ピアニストのような、女性の手が少女の股間に伸びていた。下着、それをそう呼ぶことができるとしたならばだが、光沢のある黒い紐をすこしばかり上に引っ張った。すると、まだ蕾のような奈留のスリットに食い込んだのだ。物体に圧力をかけると、自然に同量の質量が外にでる。女性は好奇心をむき出しにして、その部分を視た。
「へえ、かなり弾力があるのね?あなたのここって、ふふ」
「むぐ・・・うぐぐぐ・・ぐぐぐ」
「なに?もっと、してほしいの?」
「ぐぐぐぐgヴ!?」
 必死に首を振るが、それは自らの進退に下着を食い込ませる結果となるだけだった。
「奈留ちゃん」
「うぐ?!」
一瞬だけ驚いたが、彼女を拉致した男たちが自分の氏名を知っていたことを尾も出した。
「ふふ、自分のいやらしい姿を鏡で見てごらんなさい」
「うぎ・・・・!?」
 とつぜん、少女は抱き起された。背中に感じる圧力にぞっとしながらも、目の前を見る。そこには、ひとり分映せるくらいの大きな鏡があった。母親も同じようなものを持っていたはずだが、それ家具調の仕様になっていて、西洋の城にあってもおかしくないような彫刻が施されている。
 奈留は、しかし、鏡に映った自分の、あまりにもあられもない姿に絶句していた。それは衣服、いや、下着というのもおこがましいほどのきわどさだ。まるで罪人のように、
身体を縦横にベルトが走って、奈留を戒めている。股間に食い込んでいるのも、同じ材質のものだろう。濡れているせいか、局所の部分だけ余計に光を反射している。
「ウウウウ・・・」
 思わず、顔を背ける。
 どうして、自分がこんな目にあわないといけないのだろう。誰か、助けてと叫ぼうとするが、口腔に痛いほどに食い込んだ何かが、少女にまともな構音を許さない。このままだと、それまでが自分の身体の一部となって、永遠に言葉を失うような恐怖を抱いた。
 

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