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『由加里 64』
「私、どうしたら、照美さんとはるかさんに・・・・・・・・」
 とても小さな声が、少女の口から零れた。
 その空気の乱れが、人の耳に到着するまえに、語尾は、かんぜんに雲散霧消してしまった。それは、ホームランと見せて、フライにすぎなかった。
 しかし、はるかは憮然とはならない。列車の窓に映るゆららの顔が、あまりに悲しすぎたからだ。透明すぎるその容姿と表情は、はるかの心を融かしていた。一般に、ドライアイスのハートと異名を持つはるかの心は、限りなく融点に近づいていたのである。

「 ――――勝てるのか?」
 はるかは、ゆららの代わりに言葉をつなげて見せた。少女は、長身のアスリートが持つ鋭敏な洞察力に絶句した。
「そ、そんな!?」
 ゆららは、とてもそれを言葉にできる勇気をもっていなかった。あまりにも周囲から否定されつづけたせいか、少女は、自分を弁護することに、あまりにも消極的になっていた。
 はるかは、脳を頭の中で一回転させると、静かに口を開いた。
「私は、こう思うのさ。人間の能力って残酷だけど、生まれつきってものがある。それは一緒にテニスやってる子たちみればわかる ――――」
 ゆららが発見したはるかの表情は、かつて見たことがないほどに砂金に満ちていた。金の砂時計が静かに回転する。
「試合やってて、勝つんだけど、何故かおもしろくない。相手は2年も3年も先輩なんだけど、何だか本気でやってないのさ。ガキ相手にふざけてるんだって思ったね。だけど事実はちがった。試合が終わって、先輩に怒ったんだよ。そうしたら、ものすごい剣幕で睨み返された。しかも恐いことに、テニスクラブの先輩たちがみんな目をつり上げてるんだよ。正直言って、面食らったね」
 はるかは、遠い目をしていた。それは照美すら、滅多に見たことがない表情である。ゆららは黙って聞き入っている。自分のために、こんなに真剣に語ってくれる他人に、久しく出会っていない。
「むろん、コーチからは神童みたいに扱われるわけ。すると、なおさらみんなの表情が凍っていく。でも、あまりにガキだったから、私もその意味はわからなかった。自分の無神経さにも思いは到らなかったわけさ。自分の言葉がその先輩をどれほど傷付けたかもね ―――――」
「・・・・・・・・・」 
 照美も、はるかの子供を見守る母親のような顔をして、立ち尽くしている。まるで娘のお見合いにでも、居合わせているようだ。美貌を隠したマフラーは、心配そうな色で編まれていた。彼女すら知らないエピソードが含まれているのだろうか。いささか、意外そうな視線が見受けられる。
「照美を見てゴランよ」
「ちょっと、何をするの!?」
 気取った顔をいとも簡単に、破壊したのは、はるかの大きな手だった。その国宝級の陶器のような顔からは、特別な雰囲気が漂っている。それは、誰にも触れることが許されないかのようだ。しかし、はるかだけが、それを為せる。豹のような俊敏さで。彼女の背後に忍び寄ると、親友の頬を鷲づかみにした。
「ほら、こうしてやりたいほど、キレイだろ?! 腹が立たないくらいにね」
「ちょっと、離してよ!? このウド大木!!」
 
 クラスメートの中で、彼女以外が、照美のその視線をマトモに喰らったらどうなるだろう。おそらく、、あっという間に、その精神は砕け散ってしまうだろう。
 平然と笑い転げているのは、はるかくらいのものだ。
 本来、人よりも時間が多少かかっても、ゆららは、深い洞察力を持っている。この時、彼女自信気づいていないところで、はるかの言いたいことはわかっていた。
「でも、私は ――――」
「自分は何を持っていないなんて言うんじゃないんだろうな?」
「え?」
 うららの瞳が大きく開かれる。そんな屈託のない目を、はるかは快いと思った。彼女は機先を制した。
「人間が持っているものなんて、誰もわからないさ。だけど、それは努力とか目利きの良さとかいっさい、関係ないのさ」
「それは何?」
「生まれつきだな。それは運なのか、何かの巡り合わせなのか、前世の報いなのかわからないだけど、前世ってのはな ――――」
 
 目鼻の大きな造りは、彼女の性格を端的に表している。そんな顔を、おもいっきり歪ませた。
「この照美が前世に善行をしたとは、とうてい思えないんだよ」
「おい、言うに事欠いて! はるか、お前なんてよほどの悪党だったんだろう!?」
「フフフ」
 照美の美貌が変形されていく過程で、ついにゆららから笑声が零れた。それははるかの意図したことだった。
今、このとき、彼女の手は最悪の陶芸職人に成りはてていた。その犠牲者と成りはてた照美こそ、言い面の皮というものだろう。

 しかし ――――。
「あ、笑ったわね!?」
「あ、ご、ごめんなさい」
 一瞬で、春に芽吹いた新芽はその手足を閉じてしまった。

―――ああ、なんて私ったら、だめなんだろう。この人たちは、本当に私のこと思ってくれているのに・・・・。こんな顔をしたら、余計に気を遣わせちゃう・・・・。
煩悶を見せまいとすれば、するほどに二人には伝わってしまう。また、それを逆に受け取ったゆららは、また煩悶に苦しむ。まるで無間地獄である。高田や金江たちが、無邪気に投げつけた悪意の塊は、相当の傷を少女の心に負わせていたようだ。


「あら、あら、これは何かしら?どうして、こんなものがかわいらしい由加里チャンの、ここに入っていたのかしら?」
 ゆららたちが、車中の人になったころのことである。由加里は、鬼のような義母の言葉を受けていた。それは女性特有の子宮と生理に満ちていた。それは、男性にはいっさいあり得ない悪意である。 その生き物が生を営んでいるのが、地球である限り、これほどまでに悪質な感情は存在しない。子宮が排出する赤い液体は、天と大地を腐らせるものである。
「・・・・ウ・ウ・ウ・ウ・ウ?!」
 可南子の視線がCGのそれのようなに、揶揄に濡れている。デッサンは完璧なまでに、対象を描写しているといのに、不自然さを否定できない。どうしても、CGオンリーというのは受け入れがたい。1980年代の良さと温かみを知っているからだろうか。
 ヴァイブレーター。いやらしい電子音を四方に放ちながら、蠢く。蚊の鳴くような声は、一体、何を求めているのだろう。
「おかしいわねえ? どうしてこんなに濡れているのかしら?」
 可南子の指は、蠢く物体を由加里に示している。その手は手根骨から、爪の先までメンスの汚さに満ちている。腐った血がネトネトとこびり付いている。彼女の手を概観すると、異常に気づく。とてもほ乳類のそれには見えないのだ。内骨格を温かい肉と血で来るんだ生き物。
 要するに、我々と同族ではなく、外骨格と冷たい血に象徴される爬虫類や両生類に見えるのだ。それはクトゥルー神話や菊池秀行の創造する化け物のようだ。
 それは生理を象徴するようにも思える。女性は月にいちど、人間はおろか、ほ乳類ですらなくなってしまう。
 彼女の口が動くと今にも、今にも、無数の芋虫に変化しそうだ。由加里はかって、友人に菊池秀行原作のアニメを見させられたことがある。そのときは、思わず吐きそうになった。原作を試読していた由加里だったが、じっさいに、映像を目の前にすると嘔吐を止められなかった。
 しかし、今、少女が目の当たりにしているのは、アニメでも小説でもなく、実存なのである。縦と高さと奥行きだけでなく、温かみまである。
 ちなみにそれは異常な化学変化が生じせしめる偽りの温かみである。

「答えなさい、どうして濡れているの?」
「ウウ・・ウ・あお、愛液で濡れています・・・ウウ!?」
 可南子は、大いに笑いたくなったが、いかんせん、ここは静寂を制服にすべき病院である。残念ながら、悪意の笑声は、万分の一に押さえなくてはならなかった。
 しかし、それは由加里の心を傷付けるのに、十分だった。ヴェネツィアンガラスのように繊細で壊れやすい心に罅が入るには、新生児の一撃があればいい。
「このとても臭い液が、由加里ちゃんの愛液なのね、ふふふ」
「ウウ・・ウ・ウ・ウウウ!?」
 可南子は、わざとらしく顔を顰める。それが大根役者のそれだということは、わかっている、ただし、それは理性でのことだ。濁流のような感情は、それに優越しかみ砕く。しまいには、胃液で消化してしまう。いや、消化不良を起こして、精神に炎症を得るかもしれない。
 
 精神の不調は、視力を曇らせる。本来、ずば抜けた洞察力を持つ少女の視線は、かんぜんに、曇ってしまった。病室の四隅に、自分の裂かれた肉体が張り付く。しかし、赤い血は全くといっていいほどに見つけられない。見えるのは、透明な液体、少女の涙だけである。それは霧になって、病室じゅうに舞い上がっている。
 可南子の嘲る声は、少女の嗅覚を刺激する。彼女の大きな鼻が、下品な動作とともに、動物のそれのように動くと、同時に少女の上品な鼻梁を光らせる。薄く塗ったような汗のせいだ。
 自分の臭いを嗅がされる。それは、焼けただれた自分の顔に、鏡を突きつけられることに似ている。
 妖怪じみた可南子の手が、蠢くたびに、由加里の愛液が糸を引く。そのたびに、ひくひくと大きな鼻が動物めいた動きを見せる。その動作の一つ一つが、天性の上品さと磨かれつつある知性を併せ持った少女を貶め、辱める。

「ふふ、いままで、コレが入っていた穴は何? 詳しく説明してごらんなさい」
 まるで、母親然と命令を下す。
「ウウ・・・ウ・ウ・ウ、こ、ここは、いん、淫乱の、に、西宮・・・ゆ、由加里の・・ウウ・・・ウ、いやらしくて、くさ、ウウ・・ウ・・ウ? 臭、臭い、お、お、おまんこ・・・です・・・ウ・ウ・・ウウ?!」
「そうね、まるで生ごみでも、捨てるしかないくらいに汚らしい穴よね、由加里ちゃんのここは。 それにとても臭いし・・・・」
 最後の「臭い」という言葉が、余計に由加里の嗅覚を刺激した。いくら、知性が麻痺しているとはいえ、羞恥心を刺激する嗅覚は、健在なようだ。いや、余計に敏感になっているのかもしれない。少女は、部屋じゅうが赤く染まってしまうほどに、目を腫らして、泣きじゃくっている。
「じゃ、今夜もこれなしじゃ、耐えれないよね」
「ひ、お、お願いです!? それだけはゆ、許してウウ・・・ウ・ウ・ください!!」
 由加里は、残されたすべての生気を動員して、懇願した。その口調からは、辛い記憶が見え隠れする。
「そう? やせ我慢しなくてもいいのよ。せっかく、換えの電池を持ってきてあげたのに。ふふ、あなたのココ、悪臭を放ちながら、欲しがっているわよ」
 天使の白衣を纏っているとは思えない表情を湛えて、由加里を言葉で辱める。
「ウウ・・ウ・ウ・ウ・ウ?!」
 由加里は見た、口裂け女の口紅の色を。
 
 少女は、年齢的に言っても、それを知らないが、母親の実家で見つけた絵に、見いだしていたのである。
 生理の臭いが漂ってくる。それは酸味が際だった腐敗の臭い。女性のもっとも醜い姿。そして、女性ともっとも醜く形容する手段でもある。可南子を表現するのに、これほどまでに相応しい言葉はない。しかし、そのとき、少女にもそれが近づいていた。
「ァ!」
 由加里は、小さく呻いた。そして、見せた表情から淫猥で狡猾な可南子は、あることを見逃さなかった。
「アレ? どうしたの? 由加里チャン?」
 少女は羞恥とも悔恨とつかない色に、細面の顔を塗りつぶすと、深く息をした。そのとたんに、あることが、はじまってしまったのである。
「アラ? ついに腐り始めたのかしら? ものすごい臭いがするわよ。これはオペをして、引きずり出す必要があるわね」
「?」
 その隠された目的語に、由加里は好奇心の触手を伸ばした。
「子宮よ! 子宮! きっと腐ってるのよ。あなたみたいな変態が子なんて生む資格なんてあるわけないわよ。生まれても汚らわしい奇形児くらいでしょう?」

 魔女の言葉は、自分の精神が腐っていることを証明するだけだった。可南子は知らなかった。由加里が、どれほどに肉体的に痛め付けられていても、それに精神が凌駕させられても、この種の言葉に敏感に反応することを知らなかったのである。
 たとえ、肉体が引き裂かれようとも、他人の名誉を大事に思うのである。この時、由加里の目に色が戻った。出会ったこともない可哀想な人間のために、大きな瞳は、ただ成らない怒りを帯びている。
「な、何よ!その目は!?」
 居丈高に声を荒げていたが、動揺しているのは明らかだった。しかし。はじまってしまった身体の異変は、それを打ち消してしまうのに十分だった。由加里をそこまで追いつめてしまう異変とは・・・・・。
「アヒイ!」
 素人のヴァイオリンのような音が、由加里の可愛らしい唇からほとばしり出た。それは、あたかも悪魔に精神を乗っ取られてしまったかのように、外見からは見えた。
 しかし、性器からは、もっと別の液体がほとばしり出たのである。
「アハハハハ、はじまってしまったのね。アハハハ」
 自分の醜さも臭さにも、興味を示さない可南子は、人のおぞましさには異常なほどに、敏感だった。
少女の陰肉から、それを同じ色の液体が零れてきた。見方によれば、それは、液体でなくて赤いゼリー状の妖怪が、手を伸ばして、少女の性器というねぐらから、這いだしてきたかのように見えた。
 こんにちは、読者のみなさま。拍手を下さった皆様、心から感謝を送ります。

しかし、順調に筆がすすんでいきません。一週間に最低でも二回というのが、自分に対して課した宿題だったのですが、一週間に一回になってしまっています。
 それには理由があって、このサイト以外に、小説サイトを運営しておりまして、
『小説の、小説による、小説のためのブログ』

 そちらの方も、大変なのです。

 今、同時に5作を同時進行させています。
一体、どうなることやら、読者のみなさま、これからも、よろしくお願いします!

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