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『おしっこ少女 prologue』
 麻木晴海が佐竹まひるとはじめて出会ったのは、勤務先から帰宅中のことだった。その日は珍しく午後5時に仕事先を抜けることができた、と言っても、実は昨日は夜通しあるデーターを分析すべくコンピューターにかかりつけになっていた。だから朝帰りならぬ、夕帰りなのである。
 今、列車上の人になっている。彼女と同じように細長い空間に詰め込まれた乗客たちは、さながらアウシュビッツ行きの家畜用列車に乗せられた囚人そのものだった。今日も、人間らしい臭いを発するタンパク質の塊は、私立の中学生から定年間際のサラリーマンまで疲れ切ったお面を素顔に被って、運ばれていく。
 そんな一群のなかで、彼女だけは異彩を放っていた。
 
 一様に死人のような顔が並ぶなかで彼女だけは颯爽としている。隣の上司と思われる年嵩の男性と好対照である。
 彼女は、あくまで表面上は整った鼻梁を心なしか天井に向けながら、文庫本に目を走らせている。
 彼女が持ち合わせている美貌はいやでも人の注目を集める。それは幼稚園から始まって小学校、高校、そして大学と常に、その優れた知性と相まって周囲の憧れとともに羨望をも蒙ってきたのである。
 毎朝、夕、通勤、通学している人間ならば、もしくは、そのような経験を持っているならば、毎日、新しい人間との邂逅をはたしてきたにちがいない。もっとも、そのようなことは珍しいことではないが、晴海にとってみれば迷惑千万なことなのである。
 そこで、彼女が完成させた技が、自分を周囲に溶け込ませることだった。人の目を惹く容貌であっても、表情のつくりひとつでそれが可能であることに気づいたのである、それは高校時代のある体験が理由になっているが、ともかく、この技術は、今、彼女が就いている職業につながっているから、ただでは転ばないということだろう。それは彼女の性格の一翼を担っている。
 
 さて、その日も同じことが起こっていた。意思しだいで、自分に注目を集めることも、その逆も可能なのだから、ある意味、超能力者ということができるかもしれない。とにかく、少女たちは一瞬だけ晴海に注目したものの、すぐに、自分たちの目的のために盲目になってしまった。
 中学生にしてはちょっとお洒落な制服。彼岸花のようなタイに、高級な女物のスーツを彷彿とさせるブレザー。
 それは、晴海にとってみれば懐かしい制服だった。
 もちろん、晴海は、彼女たちが自分の後輩であることを横目で確認していた。活字を追いながら同時にそれを行ったのである。
 このとき、少女たちの間に流れている空気が、何か異様に見えたのである。何故に、そのようなものを発見できたのだろうか。
 それは警視庁公安部というスパイまがいの組織に所属しているおかげだった。その上、生来の気質のために、その仕事は彼女にとって天職だと言えた。
 しかし、彼女が言うところの、準ヤクザ組織であるところの局所は、人間を人間でなくする。単なる氷のロボットにしてしまう。
 もっとも、上司である新居警部補によると、「お前はここに来る前からここの住人だよ」ということになる。
「やめてください」と軽くかぶりを降る晴海の様子は、どうみても入部2年目には見えない。数年は彼女が言うところの、ヤクザまがいの仕事に従事しているように見える。
 
 晴海は、その技術を使って少女たちを観察している。
 6人いる中で、その少女がやけに目立っていた。中央を席巻している彼女を一目見れば誰でもその集団のリーダーと思うだろう。しかし、晴海の観察は違っていた。

――――いじめだな。

 その少女が、である。一見、きつい顔立ちの美少女。心なしか吊り上がった目尻は、西洋的な美少女というよりは、古典的な日本美少女と言った方が適当である。
 彼女の概観をやや文学的な表現で修辞してみるならば、細身で身長もひときわ高く。胸を張った堂々たる姿勢はモデルを思わせる、となるだろうか。
 その少女がいじめられているというのである。スパイになって、たがが二年目の青二才の観察というべきだろうか。しかし ――――。
「あの子、いじめられているね」
「・・・」
 新居警部補の囁くような声に無言で肯いた晴海は、さらに慎重な観察を続ける。彼は入部して20年になろうとしている。もっとも、彼のお墨付きなどなくても彼女がその手の才能に恵まれていることは、部員のほぼ全員が理解していた。
 晴海は美しい後輩に非情な視線を送りながら、何処かで味わった感覚を思い出していた。それは、子供のころ一度だけ食べた美味を大人になって口にするのに似ている。

―――誰かに似ているわ。

 晴海は、得体の知れない時空間に身体と心を溶かされていくのを感じた。妙なデジャブーを感じさせる光景だった、それは。
 やがて、他の少女たちの視線が晴海に向かった。もちろん、彼女たちの誰も自分たちが観察されていることに気づいていない。
 晴海は、これから何が起こるのか、あるていど見通しているつもりだった。
 しかし、その内のひとりがこれから行うであろう痴態を想像することは、公安部きっての若手ホープであっても不可能だった。
 
 五人のうちのひとりが晴海に耳打ちした。そのとたんに、中世の女王のように高貴な肢体がびくんと波打つ。そのくらいのことは、晴海にも確認できた。しかし、次にどんなことをしでかそうとしているか、ということまでは読めなかった。
 少女は、一瞬、目を瞑ると諦念したように、目を見ひらいた。切れ長の瞳が涙を流しているように見えた。
 彼女が晴海たちに向かって震える足を踏み出したとき、列車が停車したので、女王は身体を折り曲げた。慣性の法則に従って転びそうになったのである。そのために座っている乗客に支えられる羽目になった。
「大丈夫ですか、お嬢さん。具合悪そうですね、よかったらお座りになりますか」
 60歳ごろかと思われる上品な女性に、優しく接されてほろりと来たのか、緊張に顔のピースのすべてに電気を通しているような緊張がとけた。

―――かわいい。

  下車する上司に形だけの挨拶をしながら、若い巡査部長は生来持っている趣味の新芽を心に生やした。
 目つきがきついだけだと思っていた美少女はこんな表情もみせるのだ。乗客たちはそう思ったにちがいないが、晴海は既に見抜いていた。
「あ、ありがとうございます、大丈夫です、おばあさん」
 はじめて、少女の声を聞いた。日本語の美を余すところ泣く表現している。その調子から虜囚の態度を思わせる。「少しでも手を触れてみなさい、いつでも舌を噛んでみせます」とでも言いかねない状況である。しかしながら、それを見抜いているのは、事ここに至っても、晴海だけである。単に具合が悪いのだろうと、他の乗客たちは見ているにちがいない。
 そう思っている間にも、事態は進んでいく、少女はすこしばかり唇を噛むと、晴海の前に立った。そして、言ったのである。

「お、お姉さん・・・・ま、まひる、おしっこ・・・・・」
 
 さきほどの凛とした性質など、その声からは完全に失われていた。ただ、幼稚園でいじめられている幼児にしか見えない。
 あるいは、母親にトイレに連れていくように依頼する子供のように見える。別の見方をすれば、それを擬しているということが可能だろう。いったい、誰の命令かは容易に察しがつくというものだ。
 背後では、五人の少女たちが控えていて、わらいをこらえるのに試練の時を迎えている。
 だが、簡単に動くわけにはいかない。用意に警察権力を振り回すわけにはいかないのだ。とりあえず静観することにした。それに何より、彼女には普通の女性にはない特殊な性癖が備わっており、彼女はそれが発揮する対象でもあったのである。
 食指が動くとはまさにこのようなときに使うべき表現であろう。彼女が動かそうとしていたのは、警察に入るような人間にありがちな正義感に満ちた尊敬されるべき態度ではない。
しかしながら、そんなことはオクビにも出さず、単なる傍観者のフリをして、乗客の一人に溶け込んでいた。
 だが、少女たちは晴海にそんな良い役をいつまでも与えておかなかった。
「・・・・・・・・・・」
 晴海が黙認しているのをあきらめきった目で見ると、少女は制服のスカートを捲ったのである。
驚いたことに ―――――――。
 この時ばかりは、乗客たちはおろか、とうの晴海の思考でさえ凍結させてしまった。そのくらい驚愕していたのである。
 高級な象牙のように美しい両足に挟まれた股間は、何も覆われていなかった。そこにあるべき布はどう見ても確認することができなかった。
 要するにノーパンだったのである。しかも ――――。
 その年齢にはあるべき何かがない。

 それは毛である。
 別名、陰毛という。
 
 少女は無いはずの陰毛を震わせて同じことを言った。声帯の震えがそこまで影響を与えるというのだろうか。
「お姉さん、ま、マヒル、い、おしっこ・・・ぁ、ああ!?」
――――この子、マヒルって言うの?珍しい名前ね。
 常人ならば縮み上がってしまいそうな状況も、晴海にとってみればごく冷静に観察すべき対象である。
 列車の中というパブリックな場所にあり得からざるべき状況は、運命というレールに乗ってただ進もうとしている。
しかし、いったい、それはどんな運命だろう。晴海のかたわらにいる女子中学生たちは、ごく友人の談笑しながらごくありふれた帰宅を挙行していた。それは青春の一頁としてブログにでも載せたくなるような体験であろう。
この少女にはそんな小さな幸せも与えられていないのだ。

「ア・ア・ア・あああ、み、見ないで・・・?!ぁぁあああ!」
 少女は、上品な美貌を涙でくしゃくしゃにしながら、放尿を始めたのである。
 女子の尿道は、男子のそれと違って構造的に違う。そのために、尿は真下にあるいは、少しばかり背後に垂れ流されることになる。
 白亜の大腿から膝小僧を通って、足首まで黄色い、いやな臭いのする液体が流れていくことになる。少女の足は、まだ小学生を卒業してそれほど経っていないと見えて、いささか不格好である。すなわち、出るところが出て折らす、引っ込むべきところが引っ込んでいない。確かに細いのだが、要するにずんどうなのである。
 男どもの中にも、そのような形態により性欲を感じる趣味の人間もいる。

―――へえ、女の子でもタチションできるんだ。

 それは、そのような趣味を生まれ持ったとある大学生の感慨である。
 ちなみに、隣の友人は携帯を少女に向けていた。言うまでもなく撮影していたのである。人間というものは、追いつめられるほど周囲に敏感になる。ごく小さなシャッター音であっても、少女の耳に届いているだろう。
 少女は、耳たぶまで真っ赤にして泣きじゃくっている。だが、スカートは振り上げたままで、哀れなピエロとしてそのブザマな姿を晒している。
 周囲の人間たちは、この事態を目の当たりにして、ただ立ち尽くすだけである。
「何かのパフォーマンスかと思ったせ」とは、あざとくもこの光景を撮影した大学生の言である。ちなみに、この数分後、友人たちへのメールに添付されて少女の画像は、ねずみ算式に目撃者を増やす結果となった。
 この時、彼女がそれを知るよしもなかったのは、幸せか否か。それは神のみ知るというべきだろう。
 五人の少女たちは、腹を抱えて笑っている。さきほどまで我慢していたが、もはや、我慢ができなくなったようだ。晴海の耳に、それが入ったとき、彼女が取るべき態度は決まっていた。
 
 今まで凍りついていたかのように立ち尽くしていた晴海が、急に動き始めたので、少女たちは驚いたことだろう。この時、彼女の中のシステムが入れ代わった。闇に隠れるプログラムから光に押し入っていく、いや、光そのものになるプログラムを起動させたのである。
まず、少女の肩に手を触れるとこう言った。
「手が痛くなったでしょう? 降ろしなさい」
「エ?」
 彼女はばかみたいに顔を大きくあけて戸惑っている。虹彩は限界まで開いて、もう、何処を見たらいいのかわからずに、虚空をさまよいだした。
 だが、確として目の前の美貌に釘付けになる、それだけでいいのである。それには、晴海の声を聞くだけで十分だった。
「ァアアアア・ア・ア・ア・・・・・ああ?!」
 少女は、殺される瞬間に援軍を見つけた敗軍の将のような表情をすると、晴海に抱きついた。
 自分の身体に尿がかかるのも構わずに、晴海はそれを許している。
 晴海を単なる普通の大人として侮っていた少女たちは、鉄砲玉を喰らった鳩になっていた。
「ぁ・・・あ」
何かに気づいたように少女は、晴海から離れると床に座り込んでしまった。
 少女たちと乗客たちは、これから何が起こるのだろうかと、固唾を呑んで見守っている。

 はたして ―――。

 晴海は、五人に向かってやおら歩き始めた。
そして、そのリーダーらしき子の前に立ちはだかった。背の長けは少女とそう変わらない。だが、髪の毛を染めたりせずにポニーテールにしている。一見しただけでは、大人しいごく普通の少女である。
だが、その口から出た言葉は、とてもそのような外見から想像できるものではなかった。
「ちょっと、おばさん、汚れてるよ、臭い!」
「寄らないで暮れる!?」
 他の少女たちまでが叫び始めた。
 晴海は、鼻で笑うと脇を掻く真似をした。そして ―――。
 そして、手を離したとき何か手帖のようなものを落とした。
「あ、落としちゃった。君、拾ってくれるかな?」
「何で、あんたの拾わなきゃいけないのよ!?な ――」
 リーダー格の少女はそれを見て、頬の筋肉を硬直させた。
 開かれた手帖には、警察官の制服を着用した晴海の写真が貼ってあるではないか。何よりも彼女たちの目を引いたのは、POLICEの六文字だった。
 うちに秘めた罪悪感からか、少女たちは悲鳴に似た声を上げた。しかしながら、リーダー格の少女は晴海を睨みつけるなり声を張り上げた。
「おばさん、お巡りさんなんだ。だったら、何、私たちに何の用よ、逮捕ならあの変態を捕まえてよ!」
 晴海がふり返ると、元の表情に戻った少女がそこにいた。少女たちを睨みつけている。先ほど放っていた品性と知性を取り戻している。
「まあ、お巡さんなんて言う高級なものじゃないが、」
「じゃあ、違うって言うの?」
「親戚ってとこかな、逮捕権ならちゃんとあるわよ、ちょっとついてきてもらおうかな?」
「ナ?!」
 普通の中学生よりも違う色を放っているとはいえ、しょせん、晴海の前では単なる小娘にすぎない。すこしばかり強く出られると、トラの威勢を失ったキツネのようにくしゃんとなってしまった。背中がドアに同化するのではないかと思わせるほど、身体を背後に押しつける。晴海を見上げる目は完全に怯えている。
「人生、無駄にしてみる?」
「うう・う・・うん」
 黙って顔を振ると、たまたま列車が何処かの駅に到着したのをいいことに、脱兎のごとく車外に逃げ出した。四人の少女たちもそれに習う。
 強姦された女性は、当所、誰が手を出しても無言で拒否するという、それが母親の手であっても同じらしい。
少女は、いまだ、腰を抜かした老婆のように床に座り込んでいる。
晴海が助け起こそうとしても同様の態度を固持していた。だが、目だけはらんらんと輝き自尊心の高さを十分、想像させうる。

「あ、あなたは ――――」
 晴海の手が肩に触れようとしたとき、少女はさきほどの五人とはまた違う意味で、兔のように飛び跳ねた ―――少なくとも、晴海にはそう見えた。そして、少女の声は、若々しい張りに満ちていた。
「あなたは、私を助けたつもりなんですか!?」
 おどおどしたことなど微塵もない堂々たる態度だった。
「私は信じない!!大人なんか大嫌いよ!」
 その台詞はありふれていたが、車外に飛び出していく少女が備えていた目 ―――らんらんと傷ついたピューマのように輝いていた、それは晴海の性癖を刺激するのに十分すぎる匂いを放っていたのである。そして、また別の感慨もあった。既視感と表現するには、あまりに特殊すぎる感覚だった。
 ゆっくりと再び動き始めた列車には、晴海はいつも怪物の復活を彷彿とさせる。都会のコンクリートブロックを走りぬける大蛇、それが都市の交通網の動脈たる電車である。いったい、どのような人間たちを呑みこんでは吐くのか。
 本当の化け物は中の乗客かもしれない。

――――いま、あなたたちは何もせずに立ち尽くしていた。それだけで十分に、化け物と呼ばれるに相応しい。

 もはや毒づくことも忘れて晴海はひとちごちた。
 「まあ、また出会うこともあるわ」
 残された晴海は、さきほどの手帖とはまた違うそれを開いていた。
 俗に、それは生徒手帳と呼ばれる。


 







テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

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